PDFドキュメントのファイル名からの新規ジョブ作成に対する認識規則

オプション"新規ジョブを作成し、そこでドキュメントを処理"が有効な場合、ホットフォルダ内に記憶されているPDFファイルのファイル名を、新規作成されたジョブの一つ又は複数のプロパティパラメータがファイル名から定義されるよう、構成することが可能です。次のパラメータをPDFファイル名に使用できます:

ジョブ番号

ジョブ名

顧客番号

製品コード

納品数

締切日(YYYYMMDD)

印刷材料品質

これらのパラメータをファイル名の7つまでの箇所で有効にしてください。

これらのプロパティがPDFファイル名からどのように認識されて使用されるかを決めるために、認識規則を定義できます。実際の使用においては、おそらく認識規則が一つ定義されて、該当するPDFファイルがそれに応じて命名されるでしょう。

例:

ファイル名を HDCity#HD0021#Brochure.pdf とします

ここから、例えばジョブ番号とジョブ名を引用するには、ホットフォルダ設定で、フィールド"位置2"の前で項目"ジョブ番号"を選び、フィールド"位置1"の前で項目"ジョブ名"を選びます。これらのパラメータには、その都度、フィールド"区切り文字まで"に文字"#"を入力します。ほかのすべての位置に対して、リストボックスで、"-"項目を選びます。これにより、この位置は考慮されないということになります。

これで、ドキュメント"HDCity#HD0021#Brochure.pdf"がホットフォルダに記憶されると、ジョブ番号"HD0021"、ジョブ名"HDCity" を含む新規ジョブが作成されます。ジョブ番号"HD0021"がすでにシステムに存在する場合、ジョブ番号はシステム内で一義でなければならないため、"jジョブコードが存在するとき"で選択されている規則を自動適用します。

間違ったジョブ名 / 間違ったジョブ番号

ジョブ名やジョブ番号が間違っている場合、このパラメータは以下の基準に従って自動で作成されます:

ジョブ名が間違っていてジョブ番号は存在する場合、ジョブ番号がジョブ名としても使用されます。

ジョブ番号が間違っていてジョブ名は存在する場合、ジョブ名がジョブ番号としても使用されます。

ジョブ名もジョブ番号も間違っている場合、PDFファイルのファイル名が、ファイル名の拡張子なしで、ジョブ名およびジョブ番号として使用されます。

このようにして生成されたジョブ名が既に存在する場合は、指数が付け足されます。

IconNote00804.png

注記:ジョブ名は変更できますが、ジョブ番号を後から変更することはできません。

分離記号

IconNote00805.png

注記:次の文字は分離記号として使用できません

 

\

/

:

*

"

<

>

I

区切り文字は、個々のパラメータをファイル名の中で区別できるようにするために使用されます。当然ながら、区切り文字の使用はどうしても必要というわけではありません。例えば上述の例"HDCity#HD0021#Brochure.pdf"のファイル名で、区切り文字をパラメータ"ジョブ番号"および"ジョブ名"に登録しない場合、全体表現"HDCity#HD0021#Brochure"(拡張子なしのファイル名)が、ジョブ番号にもジョブ名にも使用され、つまり文字"#"は区切り文字として解釈されません。

必要に応じて、様々なパラメータに対して異なる区切り文字を使用したり、例えば"#@$"などのように複数の文字を幾つか並べて区切り文字にすることもできます。ファイル名において、区切り文字が適切な場所に同じ形式で登録されていることが重要です。

区切り文字の有無が混合したパラメータ化

ジョブのパラメータでは区切り文字を用い、個々のパラメータでは区切り文字を用いず定義されているようなパラメータ化の定義が可能です。

例:

PDFファイル名:

HD0021#HDCity&Brochure§PR8003=20170214@750.pdf

以下の規則をパラメータ化:

"位置1"で"ジョブ番号"選択、区切り文字:#

"位置2"で"ジョブ名"選択、区切り文字:区切り文字なし

"位置3"で"製品コード"選択、区切り文字:§

"位置4"で"顧客ID"選択、区切り文字:=

"位置5"で"予定日"選択、区切り文字:@

"位置6"で"納品数量"選択、区切り文字:区切り文字なし

この規則で、ファイル名は以下のように整理されます:

ジョブ番号:"HD0021"

ジョブ名:"HDCity&Brochure"。ジョブ名に区切り文字が使用されない設定であるため、文字"&"は区切り文字として認識されず、最後にある先に定義済みの区切り文字(#)と後続のすぐ次の区切り文字(§)の間にある全ての文字が、ジョブ名の識別子として使用されます。

製品コード:"HDCity&Brochure"。ここに該当するのはジョブ名の場合と同じものです。文字"&"は区切り文字として定義されていないため、最後にある先に定義済みの区切り文字(#)と後続のすぐ次の区切り文字(§)の間にある全ての文字が、製品コードの識別子として使用されます。

つまり、区切り文字のエラーは、ジョブの2つのパラメータ(例えばジョブ名と製品コード)が、ファイル名の同一の部分で識別されるということになります(例えば"HDCity&Brochure")。

IconNote00806.png

注記:このようにして既に定義済みの製品コードが突き止められれば、新規ジョブは、この製品コードとリンクされているシーケンスを維持し("Smart Automation")、現在のジョブのシーケンスは維持しません。

顧客番号:"PR8003"。この顧客番号がPrinect Managerの顧客管理において定義されている場合、対応する顧客が自動的にジョブに割り当てられます。

予定日:14.02.2017.

予定日は必ず、"YYYYMMDD"形式でファイル名に登録されていなければならないことに注意してください。そ例外の形式の日付は認識されません。

納品数量:750.納品数量に対して区切り文字は使用されていません。ファイル名拡張子の前にある点(.)は、基本的に区切り文字として認識されます。

"最初の文字から"オプション

このオプションが有効になっていると、ファイル名の最初の文字から後続のすぐ次の区切り文字までの全ての文字が、パラメータ識別子として使用されます。

例:

PDFファイル名:

HDCity#HD0021&Brochure§750.pdf

以下の規則をパラメータ化:

"位置1"で"ジョブ名"選択、"最初の文字から":無効化、区切り文字:#

"位置2"で"ジョブ番号"選択、"最初の文字から":無効化、区切り文字:&

"位置3"で"製品コード"選択、"最初の文字から":有効化、区切り文字:§

"位置4"で"納品数量"選択、"最初の文字から":無効化、区切り文字:

この規則で、ファイル名は以下のように整理されます:

ジョブ名:"HDCity"。

ジョブ番号:"HD0021"

製品コード:HDCity#HD0021&Brochure。最初の文字から区切り文字"§"までの全ての文字が製品コードとして解釈されます。

納品数量:750.