プルーフプロファイルのカラーデータを修正するため、テストチャートを表示するには、[プルーフ修正]タブをクリックします。
[プルーフプロファイルの修正]
この機能では、プルーフプロファイルへ修正を行うことにより、プルーフ結果を向上させることができます。
注記:プルーフの修正では、[絶対カラー]変換指針(測色的に正確な再現)のカラー変換のみを変更できます。
プロファイル計算オプションを設定するときは、メディアホワイトの修正で[プルーフのライトネス適合]機能を有効にしないでください。
プルーフプロファイルの自動修正では、印刷とプルーフ間の測定されたカラー偏差を使用します。
これには、プルーフのICCプロファイルのほかに、印刷工程のテストチャートのカラーデータと、プルーフ結果が必要です。大量のカラーデータを持つ同じタイプのテストチャートが必要です。
以下のような大型のテストチャートを推奨します:
•ISO 12642 / ANSI IT8.7/3
•ISO 12642-2 / ANSI IT8.7/4
•ISO 12642-2 / ECI 2002
印刷とプルーフ間のカラーデータの比較により、カラーの差異が表示され、差異を最小化するための適切な修正が自動的にプルーフへ書き込まれます。
この手順は数回実行できます(反復可能)。繰り返すごとに修正する差異が小さくなります。
注記:ほとんどの場合、印刷とプルーフ間の測定された差異は、プルーフおよびカラー測定の用途からみて許容範囲のものであるため、1回の修正で充分です。
プルーフの修正では次の手順が必要となります。
1.ICCプロファイルと印刷プロセスのテストチャートのカラーデータを入手します。
2.印刷されたテストチャートの印刷工程をプルーファ上でシミュレートするプルーフプロファイルを作成します。
3.印刷およびプルーフプロファイルと、印刷工程のテストチャートデータを使用してプルーフを出力します。
4.このプルーフを測定します。
以上でプルーフ修正に必要な次の3つのファイルが揃いました。
•1. これから修正するプルーフプロファイル
•2. 印刷工程のテストチャートのカラーデータ(生産工程、通常は ISOcoated_v2_ECI または ISOcoated_v2_300_ECI)
•3. 最初のプルーフのテストチャートのカラーデータ
図の右には、プロファイルに修正を行うために使用するコントロールエレメントおよびダイアログボックスが表示されます。
•[印刷の測定データ]:印刷工程用のテストチャートデータファイルを開くためのボタン
•[プルーフ結果の測定データ]:最初のプルーフ(印刷シミュレーション)に対するテストチャートデータファイルを開くためのボタン
•[表示]:2つのテストチャートデータファイルのカラーの差異を強調するためのチェックボックス両方の機能を組み合わせることができます(も参照)手順。
·[差異を強調]:異なるカラーは、3倍に拡大されます。
·[間違ったカラー]:本当の色の代わりに、間違った色が表示されます。
•[プルーファプロファイルの修正]:このチェックボックスを選択すると、メディアホワイトはプルーファプロファイルに保持されます。
•[計算]:変更したプルーファプロファイルの計算を開始するためのボタン
•パッチ、基準[%]、基準 [Lab]、比較[Lab]、Delta:パッチ上にマウスポインタを置くと、図の横に次の値が表示されます:
·パッチ:テストチャート内の現在のパッチの番号(ID)を表示します。
·基準[%]:現在のパッチの、Cyan、Magenta、Yellow、Black および網パーセントを表示します。
·基準[Lab]:印刷からの測定データの現在のカラーパッチに対する Lab 値を表示
·比較[Lab]:プルーフからの測定データの現在のカラーパッチに対する Lab 値を表示
·Delta:現在のパッチの ΔE、ΔL、Δa、Δb 値を表示
1.修正するプルーフプロファイルを開きます。
(ボタンバーの[プロファイルを開く]をクリックするか、[ファイル/プロファイルを開く]メニューを選択)
2.[プルーフ修正]タブをクリックして、プルーフプロファイル修正用のテストチャートを開きます。
プルーフプロファイルに保存されている測定値がカラーパッチとして表示されます。修正の計算に他の種類のテストチャートを使用することもできます。
3.[開く](印刷の測定データ)をクリックして、印刷工程用のテストチャートの測定値ファイルを開きます。
4.[開く](プルーフ結果の測定データ)をクリックして、最初のプルーフ出力の測定値ファイルを開きます(印刷シミュレーション)。
注記:生産工程で使用するテストチャートのタイプは、このプルーフに使用したものと同じでなくてはなりません。
データは、テストチャートファイル内で大小のカラーパッチとして表示されます。[差異を強調]機能を選択すると、より鮮明にすることができます。カラーの差異は3倍となるため、カラーの差異を見つけやすくなります。
別の色を使用する表示へ切り替えるとカラーの差異はさらに鮮明となります([間違ったカラー]チェックボックス)。(特にグレーで顕著な)カラーのわずかな差異を強調する
ために、本当のカラーの代わりに別のカラーが使用され
ます。0~12の範囲を持つカラースケールが、カラーの意味を表示します。たとえば、最大の差異(ΔEが12以上)は、赤で示され、最小の差異は青で示されます。その間の差異は、オレンジ、黄色、緑で表示されます。
別の色を使用する表示も3倍に拡大して違いをよりわかりやすくすることができます。[差異を強調]オプションを有効にすると、スケールの範囲が0~4へ変化します。
5.プルーフプロファイル内で紙白を保持するには、該当するボックスを選択します([紙白を保持]オプションの説明も参照)。
6.[計算]をクリックして修正計算を開始します。
変更されたプルーフプロファイルが計算されます。この動作では、まだ作成日とプロファイル記述は変更されていない点に留意してください。
これらの入力を変更するには、[プロファイル情報]内に新しいプロファイル記述を入力し、プロファイルを保存します。これにより、作成日も更新されます。
7.[プロファイルを保存](ボタンバー)をクリックするか[ファイル/プロファイルを保存]を選択すると、修正内容をプロファイルに保存する[ファイルを保存]ダイアログボックスが表示されます。必要に応じて、別のプロファイル名および保存フォルダを指定することができます。
プルーフプロファイルの反復修正では、絶対的な色域を保持するLab <> CMYK変換などのテーブルが変更されます(B2A1-Tag)。何も制限が設けられていなければ、テーブルの全項目を、プルーフによって得られたLab測定値と目標値の合致が増えるように、変えることができます。
プルーファの紙白環境でも色の相違が生じることがあるため、テーブルの該当する項目が変化する可能性があります。これはカラー成分を何も含まない唯一の項目が考えられます(つまりCMYK(0、0、0、0))。目標データのシミュレーションは全体として良くなるものの、1回目の反復後プルーフ内に、カラー成分なしでスクリーン構造が存在しない領域が何もなくなる場合があります。
そのため、[紙白を保持]オプションを有効にして、プルーファの紙白に当たるテーブル項目の変更を防ぎ、環境内でこれを制限します。保護された領域はL=96.9(相対)まで下方に達します。その下から修正が徐々に鮮明になり、L=90(相対)で最も強く効果が現れます。
最初のプルーフ反復後に、紙白シミュレーション領域で(オフセット->プルーファ)満足できるEが得られたら(つまりΔE <1)、[紙白を保持]オプションを有効にできます。その結果、紙白シミュレーションのさらなる修正が回避されます。