顧客管理における Prinect Remote Access

ここでは、顧客管理におけるプリネクトリモートアクセスの特殊な点について説明します。

内部ユーザーと外部ユーザーとは何ですか?

外部ユーザー(クライアント)と内部ユーザー(オペレータ)の区別は、プリネクトリモートアクセスにのみ適用されます。

技術上の理由から、プリネクトリモートアクセスのユーザーを設定すると、顧客およびユーザー管理が重複します。

内部ユーザー:インテグレーションマネージャーのすべてのユーザー(印刷会社のユーザーなど)があります。

内部ユーザーは、必ずユーザー管理(管理>"顧客"タブ)で設定します。

外部ユーザー:すべての顧客ユーザーがあります。

顧客管理(管理>"顧客"タブ)で、外部ユーザーを常に設定します。顧客の担当者の連絡先を設定するたびに、この担当者のクライアントアカウントを作成できます。この外部ユーザーは、ユーザー管理にすぐに表示されます。

顧客管理の構造

以下のチャートは、さまざまな連絡先タイプと担当者を持つ顧客の設定例を示しています。

remote_access02794.jpg

 

"顧客":まず、顧客を設定します。顧客は、会社または組織を表します。

"連絡先タイプ":連絡先タイプにより、会社が複数のペーンに分割されます。通常、1つの連絡先タイプに複数の担当者を割り当てます。担当者のない連絡先タイプを作成することもできます。各顧客は、自動的に"顧客"連絡先タイプに割り当てられます。このモードでは削除できません。この顧客のその他任意の連絡先タイプを作成したり削除することができます。

"担当者":担当者は必ず連絡先タイプに属します。担当者は、顧客の従業員を表します。"顧客"連絡先タイプに定義できる担当者は1人のみです。

"ユーザー"(プリネクトリモートアクセス用のみ):プリネクトリモートアクセスで作業を行うには、クライアントが必要です。顧客管理で担当者のある連絡先タイプを設定するときに、その場でこの担当者の外部ユーザーに対してユーザーアカウントを作成することもできます。この外部ユーザーはユーザー管理に表示されます。

上のグラフィックでは、担当者Bが連絡先タイプAとBの両方に割り当てられています。連絡先タイプは異なりますがユーザーアカウントは同一です。

代理店

すべての顧客に対し、代理店としても機能できるような性質を定義できます(顧客コンテキストメニュー > "プロパティ"(顧客テーブル内の顧客登録 > 右マウスボタン)"代理店"を参照)。

代理店機能は、別の顧客のサービスプロバイダとして働きます。これは常にジョブに関係しています。つまり、ジョブ作成時に、ジョブに代理店を割り当てることが可能です(ジョブ設定の際に代理店を選択する を参照)。

以下のチャートには、顧客と代理店間の考えられる関係が示されています。

remote_access02797.jpg

 

インテグレーションマネージャーで、顧客1に対してジョブ1を作成します。ジョブを設定するときにこのジョブに"顧客2"代理店を割り当てます。つまり、顧客2は、このジョブ1の代理店"顧客2"として働きます。

その結果、代理店"顧客2"のすべてのユーザーは、ジョブ1に対して顧客1と同じアクセス権を保持します。

顧客2は、複数の顧客に対して代理店として働くことができます。これに従って、顧客3に対してジョブ3を設定するときに、顧客2を代理店"顧客2"として割り当てることができます。代理店"顧客 2"は、ジョブ 1 および 3 へのアクセス権があります。

顧客管理のインターフェイス(管理 > 設定 > 顧客)。

顧客テーブル > "リモートアクセス"の列

"リモートアクセス"コラム:"はい"または"いいえ"エントリは、顧客がプリネクトリモートアクセス用に設定されているかどうかを示します。"代理店"エントリは、顧客が代理店として働くことを示します。

顧客テーブルの下にある [新規] ボタン => "顧客を作成"ダイアログ(新しい顧客を作成する)

"リモートアクセス":顧客をプリネクトリモートアクセス用に設定する場合のみ、このオプションをオンにします。

"割り当て量":ここでは、プリネクトリモートアクセスサーバ上で顧客が使用できるデータ交換領域の最大値を指定できます。

新たに作成した顧客用の顧客権限グループ

新しい顧客を作成する際に、"リモートアクセス"オプションを設定した場合は(上記を参照してください)、この顧客用に権限グループが自動的に作成されます。権限グループの名前は、"管理>設定>プリセット>アクセス権限"において制限付きで設定可能な、以下の要素で構成されます。

要素1:文字列、例えば、"X"

要素2:"顧客ID"または"顧客名"

要素3:"顧客ID、顧客名、呼称"またはエントリなし。ここでエントリを選択しない場合、要素3は省略されます。

要素3を有効にした場合、要素2および3はハイフンで区切られます。

顧客権限グループの名前は、以下のように構成されます。

"X顧客番号-顧客名"

顧客IDが"12345"、顧客名が"Heidelberg"の場合、顧客権限グループの名前は以下のようになります。

X12345-Heidelberg.

"顧客を把握"ダイアログを閉じると、自動的に"リモートアクセス"ダイアログが開きます。このダイアログで、この権限グループに権限を割り当てることができます。この割り当ては、後からいつでも変更可能です(顧客コンテキストメニュー > "アクセス権限"(顧客テーブル内の顧客登録 > 右マウスボタン)を参照)。(その後、連絡先パートナを割り当てるためのダイアログが自動的に開きます。顧客コンテキクストメニュー>"顧客営業代表者を割当..."(顧客テーブル内の顧客登録 > 右マウスボタン)を参照(プリネクトリモートアクセス でのみ)。)

新規の権限グループはすぐにユーザー管理に表示されます("管理>設定>顧客>グループ")。

この顧客に対して設定した各外部ユーザーは、自動的にこの顧客権限グループのメンバーになります。つまり、そのユーザーの権限は顧客と同じになります。

顧客テーブルの下にある [クリア] ボタン => "顧客登録を削除"ダイアログ(顧客を消去する)

プリネクトリモートアクセスで以下のことが起こる場合があります:顧客IDが"12345"の顧客を削除します。その後、同じ顧客ID("12345")の新規顧客を設定すると、すべてのジョブに対する新規顧客の権限は、前に削除した顧客と同じになります。

顧客(および結果的に外部ユーザーのすべてのユーザーアカウント)を削除せずに、すべての外部ユーザーを無効にすることができます。これを行うには、"削除"をクリックするか、複数の顧客を選択した場合はメッセージの"すべてを無効"をクリックします。

顧客コンテキクストメニュー>"顧客営業代表者を割当..."(顧客テーブル内の顧客登録 > 右マウスボタン)

顧客に連絡先パートナとして内部従業員が必要になる場合があります。

"顧客アカウント担当者"権限グループは、顧客の連絡先パートナになり得るすべての内部ユーザーで構成されます。

"顧客営業代表者を割当..."を使用して、顧客に連絡先パートナとして内部ユーザーを割り当てることができます。

"顧客営業代表者を割当..."ダイアログが表示されます。

左側に、"顧客アカウント担当者"権限グループのすべてのメンバーが表示されます。顧客に割り当てる1つまたは複数の顧客営業担当者候補を選択します。"追加"をクリックし、"OK"で確定します。

複数の顧客を選択して割り当てまたは割り当て解除することもできます。すると、割り当てられた内部ユーザー("CSRを割り当て"ダイアログの右側)は、以下のように表示されます:

"標準フォント":標準フォントの内部ユーザーは、選択したすべてのユーザーに割り当てられています。

イタリック体:イタリック体の内部ユーザーは、選択した顧客のすべてではありませんが、少なくとも1つに割り当てられています。

"顧客アカウント担当者"権限グループから顧客に内部ユーザーを割り当てると、以下のようになります。この内部ユーザーは自動的にプリネクトリモートアクセスに固有のすべての権限グループ、つまり選択されている顧客権限グループ、"リモートアドミニストレーター"グループ、および"リモートユーザー"グループのメンバーになります。

顧客への内部ユーザーの割り当てを元に戻しても、プリネクトリモートアクセスのすべての権限グループにおけるメンバーシップは変更されません。これが適切でない場合は、ユーザー管理でこれらの権限グループからユーザーを手動で削除する必要があります。

顧客コンテキストメニュー > "アクセス権限"(顧客テーブル内の顧客登録 > 右マウスボタン)

顧客(顧客権限グループ)に割り当てた権限を編集できます。デフォルトでは、すべての外部ユーザーが顧客権限グループのメンバーになるため、自動的にこれらの権限を得ることに注意してください。新規ボタン>"顧客を把握"ダイアログ>"リモートアクセス"を参照。

顧客テーブルで複数の顧客を選択し、コンテキストメニューで"アクセス許可"を選択することもできます。"リモートアクセス"ダイアログのオプションは、以下のように表示されます。

アイコン

意味

SW_RA_Icon1.png 

この権限は、選択したどの顧客にも設定されていません。

SW_RA_Icon2.png 

この権限は、選択したどの顧客にも設定されていません。

SW_RA_Icon3.png 

この権限は、選択したすべての顧客に設定されています。

顧客コンテキストメニュー > "プロパティ"(顧客テーブル内の顧客登録 > 右マウスボタン)

"リモートアクセス":このオプションでは、顧客がプリネクトリモートアクセスを使用できるかどうかを定義します。一度設定したオプションをリセットすると、顧客権限グループと、それに含まれるすべての外部ユーザーが削除されます。確認メッセージが表示されます。

"割り当て量":ここでは、プリネクトリモートアクセスサーバ上で顧客が使用できるデータ交換領域の最大値を指定できます。

"代理店":顧客が基本的に代理店として働くことができるかどうかを定義します。この顧客は、代理店を選択することのできるすべてのリストに表示されます。このリストは、以下の場合に表示されます。

·ジョブの設定中に顧客(およびジョブ)に代理店を割り当てるとき(ジョブ設定の際に代理店を選択する も参照)

·顧客にデフォルト代理店を割り当てるとき(次の項目を参照)

"デフォルト代理店":デフォルトで代理店が設定されていない場合、"指定の代理店なし"と表示されます。

"選択":ジョブの設定中にデフォルトで常に顧客(およびジョブ)に割り当てる代理店を選択します(ジョブ設定の際に代理店を選択する も参照)。

"代理店を選択"ダイアログには、代理店として働くことのできるすべての顧客が表示されます。代理店の選択は、顧客名、顧客ID、または顧客の呼称で行えます。

"連絡先一覧表"の横にある [新規] ボタン => "連絡先を作成"ダイアログ (特定の連絡先タイプの新しい担当者を作成する)

"顧客"ペーン

"ユーザー"ペーンでは、プリネクトリモートアクセスの操作に必要な外部ユーザーを設定します(外部ユーザーの設定は、ユーザー管理ではなく、ここでのみ可能)。

ユーザーアカウントは、必ず実際の担当者に関連している必要があります。つまりこのペーンは、一人の担当者を前もって連絡先タイプに定義してある場合にのみ、編集可能です(上記参照)。

作成したユーザーは、ユーザー管理にすぐに表示されます("ユーザー"タブ>"ユーザー"、"外部"オプションが有効であることが必要)。

·"外部ユーザー":このオプションをオンにした場合、外部ユーザーが設定されます。このユーザーは、自動的に顧客権限グループのメンバーになります。その結果、このユーザーの権限は顧客と同じになります。(新規ボタン/"顧客を把握"ダイアログも参照)

·"ユーザー名":外部ユーザーの名前です。

·"パスワード":外部ユーザーの名前です。パスワードは、6文字以上である必要があります。"パスワードを確認"テキストボックスでパスワードを再度入力します。

·"外部管理者":このオプションをオンにすると、外部ユーザーは、(顧客権限グループに加えて)"リモートアドミニストレーター"権限グループのメンバーになります。つまり、このユーザーは両方のグループの権限を保持します。

"リモートアクセス"ペーン

"代理店情報":顧客テーブルで顧客を選択します。顧客が代理店である場合、選択した顧客がほかのどの顧客に対して代理店の役割を果たしているのかを表示できます。代理店も参照してください。