このレジスタの表記は、PDF/VTデータかiVDPデータを作成するかによって変わってきます。
PDF/VT と iVDP とは、可変データに使用できるデータフォーマットです。
iVDPは「industrial Variabel Data Printing」の略で、Labelfire専用のデータフォーマットです。PDF/VTと異なり、iVDPにはデータエントリ全体ではなく、各ソースのクロスリファレンスのみが含まれます。そのため、可変部分の計算は、作成時に実行されるのではなく、印刷プロセスにおいてはじめて実行されます。iVDPのメリットは、印刷速度が速いこととデータサイズが大きくないことにあります。印刷部数が多く、テキストやバーコードから可変要素が発生するような場合に特に有用です。可変イメージに対しては、従来通りPDF/VTを選択して下さい。データが様々なプリンタ間で交換されるような場合も同じです。
iVDPデータを作成する際には、データベースを含むCSVデータが、各ユーザに共有されているディレクトリにあって、Prinectサーバからもアクセスできるようになっているか確かめて下さい。さらに、両方のコンピュータに、使用されたすべてのフォントがインストールされている必要があります。
Barcode & VDPエディターを介して配置されたすべての要素は、ページごとのiVDPデータを印刷する際に、再計算されるので、Barcode & VDPエディターで印刷速度を優先する静的要素を挿入しないでください。
[PDF/VT]と[iVDP]レジスタの機能には、以下の若干の違いがあります。
[iVDP]レジスタには「Acrobatで開く」のオプションが無効になっています。「作成する」のボタンは「訂正」ボタンに置き換わっています。
このフィールドにはCSVデータのデータパスが表示されており、そこにプレースホルダが保存されています。パスを変更するには、[プレースホルダ]のレジスタに切り替えてください。[プレースホルダ]タブを参照。
最初のデータベース/最後のデータベース
ここでは、どのデータベースと置換を開始ないし終了するかを入力します。
データあたりの最大値
ここでは通常、最初と最後のデータベースの間にあるデータベースの数が表示されます。
「データあたりの最大値」からデータ一つあたりのデータベースの数を制限することができます。一定の製図を超えるとPDFとの効率的なやりとりができなくなるためです。
データベースのプレビュー
このオプションをアクティブにすると、置換をPDFの中で直接みることができます。矢印ボタンでデータセット間を移動できます。
このオプションを有効にすると、PDF/VT作成時にデータレコードが、断裁後にソート不要になるように用紙に配置されます。
例:
400件のデータレコードがあります。用紙1枚につき4件のデータレコードを印刷します。通常は、1枚目の用紙にデータレコード1、2、3、4、2枚目にデータレコード5、6、7、8(以下続く)が含まれます。
「断裁&スタック」(Stack & Cut)オプションを有効にすると、1枚目の用紙にデータレコード1、101、201、301、2枚目に2、102、202、302(以下続く)のように印刷されます。用紙がスタックされ、断裁されます。4つのスタックができ、ソートせずに重ねることができます。
Acrobatで開く([PDF/VT]レジスタでのみ)
このオプションをアクティブにして、[適用]をクリック後に、新しく作成されたPDF/VTを直接Acrobatで表示させます。
[確認]ボタンで、すべての置換が存在するか、前もって確かめることができます。状態ウィンドウには、置換後に最も長くなるデータセットも表示されます。この項目をクリックすると、該当するデータレコードがプレビューに表示されます。これをもとに、すべての項目がレイアウト内におさまるか確認できます。QRコードの場合も、定義したサイズがすべてのデータセットで適合するか、チェックされます。
作成([PDF/VT]タブでのみ)
[作成]ボタンをクリックすると、動的なプレースホルダが設定値で置換されます。その結果新しいPDF/VT文書が作成されます。オリジナルの文書は変更されず、iVDPのままです。そのため、Barcode & VDPエディタを閉じてPDFファイルを保存するだけで、iVDP文書を作成できます。この理由から、[iVDP]レジスタ内には[適用]ボタンがありません。
訂正([iVDP]レジスタでのみ)
このボタンをクリックすると、iVDPアウトプットには適用できないテキストやバーコードプロパティが訂正されます。例えば、テキストとグラフィックのカラー値は必ず100%となり、90度の倍数でしか回転できません。