バージョンを使って作業する場合、同種のジョブを1つの印刷ジョブにまとめることができます(例:パンフレットの複数の言語バージョン)。1つのジョブにまとめることによって、各バージョンが同じ方法で確実に生産され、差異が生じません。また、バージョンを印刷用紙上にまとめれば、多くの場合、必要な印刷用紙数を削減できます。
ジョブを適切にバージョニングすることによって、時間とコストを節約できます:プレートおよびプレート交換回数、損紙、裁断くずが削減され、ポストプレスの効率化につながります。
基本原理:
ベース部分とバージョン部分のそれぞれについて、レイヤーが形成されます。マッチするレイヤーどうしを重ねて1つのバージョンを作成します。例えば、画像でベースレイヤーを構成し、これを各言語のテキストのレイヤーと組み合わせます。
1枚の印刷用紙上には、複数の折り用紙が存在する可能性があります。それぞれの折り用紙に、異なるバージョンを割り当てることができます。
1つの印刷用紙から複数の印刷用紙タイプを作成できます。各タイプの唯一の違いは、印刷用紙にある折り用紙に、異なるバージョンが割り当てられているという点です。それ以外に相違点はなく、マーク設定および紙の割当て、その他のプレートパラメータ、折り用紙位置が同じです。
これはアップ最適化と似ています。バージョンと印刷用紙タイプの組み合わせは、各バージョンの部数に基づいて決定します。この際、各印刷用紙タイプの部数を最適化し、各バージョンの余りが最小限となるようにしてください。
バージョニングは常に[面付け]モードで作成されたジョブに基づき、[ジョブ]手順の[レイヤー数]は1より大きく、[バージョン]は0より大きくなります。
バージョンクラスタを使用する拡張された作業については、バージョンクラスタを使用する場合の例(複数の製品部品)の解説を参照してください。