[マーク]にリソースとして保存されるインキピックアップバーを作成/編集する場合は、このエディタを使用します。インキピックアップバーの目的は、わずかなインキピックアップでより良いインキ使用を可能にすることです。こうしたピックアップバーは特に、様々なスポットカラーを多数用いるパッケージ印刷で必要です。
これについては、「マーク、カラーコントロールバー、インキピックアップバーのエディタ」の項の説明も参照してください。
インキピックアップバーでは、「ストリップバーベース」と「インキゾーンベース」を選択できます。
インキピックアップバーは、印刷用紙の色のない断裁領域に配置されます。Prinect Signa Stationのインキピックアップエディタで、カラー要素バーの幅と高さ、ピックアップするカラー、インキ濃度を入力します。
インキゾーンベースのインキピックアップバーはPrinect Signa Stationによって自動的に印刷用紙の色のない領域で把握され、インキピックアップバーが透明な空きスペースにピンポイントに配置されます。加えて、各インキゾーンのインキピックアップを最小限にするために、バー要素の必要インキ濃度が自動で定義されます(インキゾーンベースのインキピックアップバーも参照)。
グラフィックには、定義されたインキ選択バーが表示されます。
•「+」ルーペ:グラフィック表示を拡大
•「-」ルーペ:グラフィック表示を縮小
•[幅]、[高さ]:インキ選択バーにおけるカラー要素のサイズ。
内部マークを作成する際は、内部マークの作成も参照してください。高さはデフォルトで設定され、変更できません。各カラーの高さは、全体的な高さを色の数で割って計算されます。
•[カラー数]:使用するカラーの数。変更すると、[カラーレイヤーの選択]で変更が適用されます。
•[カラーレイヤーを選択]:[利用できるカラー]でカラーコードを選択できます。
注記:
希望するカラーコード上でマウスボタンを押したままにして放すと、クイック操作が可能です。
[インキ濃度]カラムについては、下記の「カラーを上下に重ねて配列」を参照してください。
カラーレイヤーの詳細は、ジョブ(カラー) を参照してください。
•[カラーを上下に重ねて配列]:個々のカラーが上下に重なって配置されます。[インキ濃度]カラムでは、手動で各カラーのインキ濃度を定義できます。インキ濃度は、グレースケールに相当し、%で表示されます。インキ濃度は、全体のインキ選択バーを参照します。
このオプションは、どちらのインキピックアップバータイプでも選択できます。特にパッケージ印刷では、インキピックアップバーのための空きスペースが少ないことがよくあります。重ねて印刷することによって、全部の空きスペースを各カラーに使用できます。
「ストリップベース」でのみ:
•[周期]:選択したカラーレイヤーの複製。
•[カラーを縦に配列]:インキピックアップバーが、縦方向に配列されます。
•[カラー名をバーに示す]:カラー名がバーに表示されます。
「インキゾーンベース」でのみ:
•[最小インキピックアップ]:ゾーンごとにピックアップするインキ濃度(デフォルト設定:30%)
印刷用紙全体がインキゾーンで垂直方向に細長いストリップに分割され、ストリップの幅はインキゾーンと同じです。1個の基礎要素の高さは自動的にピックアップバー全体の高さの1%に設定されますが、最低でも 1 mm です。
最小インキピックアップを決定するため、個々のインキゾーンがスクリーニングされ、各インキゾーンのインキ濃度が計算されます。透明な空きスペース、インキゾーン領域、ゾーンのインキ濃度、最小インキピックアップをもとに、Prinect Signa Stationがピックアップバーのカラー値を計算します。
注記:スポットカラーを多数含む複雑なジョブでは、マークの表示に時間がかかることがあります。
例:
左のページではドキュメントで Black が優勢です。つまり、左ページでは、ドキュメントに覆われたインキゾーン領域で、Cyan と Yellow だけがピックアップバーによって調整されます。右ページでは Cyan がドキュメントで優勢で、右ページではドキュメントによって覆われたインキゾーン領域で、Black と Yellow だけがピックアップバーによって調整されます。それに対して、外側余白の空きスペースと真ん中には、3色すべてが最低濃度 30% で配置されています。